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トルコの映画監督 キュルシャット・クズバズが撮る台北 (TAIPEI Quarterly 2017 春季号 Vol.07)

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発表日:2017-03-27

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トルコの映画監督
キュルシャット・クズバズが撮る台北

/紹維媛 写真/施純泰、台北市

トルコの映画監督 キュルシャット・クズバズが撮る台北
▲ クズバズ監督はレンズを通じて、台北の活力を世界へ伝えたいと願っています。(写真/台北市観光伝播局)

「台北は冷たいコンクリートの巨人ではありません」トルコの有名な映画監督、キュルシャット・クズバズ(Kürşat Kızbaz)さんはインタビューを始めた時、彼の目に映った台北をこのひと言で表現しました。この台北盆地に位置する堅実で素朴な町は、昔から変わらず川と山に寄り添って独特の物語を語っています。今回、映像に対して妥協のない、雰囲気をそのまま凝縮させることが得意な1人の旅人を通じて、台北はその豊かな文化と空間の動きを人々に打ち明けます。
台湾人にとって、クズバズ監督の名前はあまりなじみがありません。しかし飛行機で11時間の距離にあるトルコでは、映画監督、そしてプロデューサーとしてよく知られています。彼が2002年に監督した、13世紀のペルシャの宗教家・文学者であるジャラール・ウッディーン・ルーミーに関する映像作品『Rumi-Ahlaf』は、ディスカバリーチャンネルやトルコのNTVmsnbcなどテレビネットワークを通じて世界200カ国以上で放送されました。そして100万人の視聴者を震撼させ、啓発したのです。
次々と発表したドキュメンタリー映画によって、クズバズ監督はトルコのみならず世界中で注目されるようになりました。この7年間、彼はトルコの航空大手、ターキッシュ・エアラインズのためにトルコの歴史と文化に関する37本のドキュメンタリー作品を撮影し、映像で物語を詳しく描き出す確かな力が全世界へ向けてさらに羽ばたいています。今回、クズバズ監督はターキッシュエアラインズの依頼で台北のドキュメンタリー映像を撮影することになりました。彼の理性と感性を兼ね備えた語ることのできるレンズで、台北に焦点を当てた作品は、同航空会社の200を超える国際路線で放映されます。世界の空で、この独特の物語を持つ美しい都市の姿が紹介されます。

人と文化が台北の主役
トルコの映画監督 キュルシャット・クズバズが撮る台北
▲ クズバズ監督は北から南へ伝統的な寺や観光地を見て回り、8日間という短い時間で台北の本質を撮影しました。(写真/台北市観光伝播局)

ムスリムスタイルの豊かな髭をたくわえたクズバズ監督は、台北で行われた撮影に話が及ぶと嬉しそうに目を細めました。「ここはとても清潔です。人々はあまりに親切です」正直に手を挙げてこう言いました。飛行機を降りてすぐ、彼は台北のきちんと並んだ街路樹、そして紙屑やごみがほとんどない道路に驚いたそうです。「日本での撮影から戻ってすぐでした。日本人は非常にきれい好きだと言いますが、台北の清潔さは東京よりも私を爽快な気分にさせてくれます」とクズバズ監督は話してくれました。
台北に滞在したのはわずか8日間。クズバズ監督は北から南へ伝統的な寺や観光地を見て回りました。台北101、国立故宮博物院、大龍峒保安宮、艋舺龍山寺、行天宮、台北市立美術館、自由広場、台北市立図書館北投分館、華山1914文化創意産業園区、松山文創園区など台北ならではのスポットがすべて彼のレンズに収められました。
ドキュメンタリー映画の監督にとって、短時間でその町の本質を撮ることは容易ではありません。しかし現代と伝統が交錯する独特の町である台北で、クズバズ監督はさまざまな場所からの人や物に数多く出会うことができました。「特に覚えているのは大稲埕です。熱心で親切な店員と人々、そしてあの文化の力がみなぎる道。私は台北のどの通りでも人を感動させる物語が描けると思います」とクズバズ監督は言います。
トルコの映画監督 キュルシャット・クズバズが撮る台北
▲ トルコの知名な映画監督、キュルシャット・クズバズさん。(写真/施純泰)

想像力のDNA受け継ぐ都市
クズバズ監督は台湾のデザインのオリジナリティについて羨ましいと語るだけでなく、彼が称賛してやまない台北の伝統的な市場と夜市のグルメ、そしてその活力についてもよく取り上げます。彼の言葉によれば、台北は終わることのないカーニバルです。毎分毎秒、美味しい物を食べ、現代らしさを感じ、文化に心を落ち着かせ、独創的なアイデアを見て回り、リラックスして楽しさを探し求める催し物が続く町なのです。
インタビューの最後、クズバズ監督は台北への思いを情感たっぷりに話してくれました。「台北は他の都市と比較することが難しいです。この町はニューヨークの現在、東京の秩序、そして言葉にはできない人を強く引きつけるアジア文化の要素があります。今回、私のレンズを通じてこのように国際的な都市が持つ活力を世界へ伝えたい。私が見た台北が、想像力のDNAが受け継がれる町になってほしいと願っています。」
 

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