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自転車で台湾の自然に遊ぶ (TAIPEI Quarterly 2016 冬季号 Vol.06)

アンカーポイント

発表日:2017-03-23

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渡り鳥のようなドイツの旅人
自転車で台湾の自然に遊ぶ

_ 蔡嘉瑋
写真 _ 陳正国

「グランド‧ツアー」──18 世紀イギリス貴族の子息がヨーロッパ大陸で長い期間を過ごし見聞を広めることに由来する旅の形──は、旅行の真髄だと見なされてきました。1人で自然の中を歩き回って太陽の日差しと風景が与えてくれる温かさを感じ、寂しさと孤独がもたらす意義を学びます。旅というものは単に食べたり飲んだりして楽しく過ごすだけのものではなく、環境を変えて静かな心を追及するものなのです。

自転車で台湾の景色に親しむ
ドイツからやってきたマルクスさんは2009年に初めて台湾を訪れ、美しい風景、素晴らしい人々と文化の虜となりました。彼にとって台湾は、何か見えない糸によって導かれたものなのかもしません。マルクスさんは毎年、一緒に大自然をかけ巡っている自転車に乗り、少しの荷物を携えて台湾を旅します。「台湾には9回来ました」マルクスさんの中国語は流暢ではありませんが、簡単なボディランゲージと真心でこの島のどの町へ行っても親切な台湾人たちといつでも友達になれます。「台湾人は本当に愛すべき、温かいな人たちですよ」これはマルクスさんが台湾を愛する一番の理由です。
「台湾は大きくありませんが、とても美しい場所がたくさんあります」自分の旅を振り返りつつ、マルクスさんは知っている中国語を頑張って使いながら台湾でのさまざまな経験を話してくれます。「実はいつもどこを走るか決めていないんです。台湾で見つけた資料や友達に聞いた最新の情報などから、だいたいの行き先を決めてそのまま出発します」今年の旅は台北を出発して北部横貫公路(台湾北部を東西に横断する自動車道)を通り、山間部の巴陵、新光、司馬庫斯、鹿場、南庄などの集落を見て回りました。台湾北部につらなる名山を訪れ、大自然とそこに暮らす生き物たちを五感で感じたそうです。
マルクスさんによれば、自転車は最も快適な旅行の手段だと言います。上り坂を苦労してのぼる時には山の起伏を感じ、下り坂を楽々下る時には全身の毛穴から山林の息吹と生命を感じます。そして思いのままに停まったり走ったりしながら、身軽にのんびりと台湾を旅することができます。「自転車と体は泥だらけになりますが、この生きた体験が台湾で出会ったひとつひとつの実感ある思い出になります。」

舌で知る地元の暮らし
マルクスさんにとって、温かく親切な台湾らしさはさらに旅を続けたいと思わせる大切な支えです。「台湾を旅行するのはとても便利です」マルクスさんいわく、台湾旅行の長所は毎日のスケジュールをとくに決める必要がなく、どこへ行っても宿とレストランを見つけられるため、自由にぺースを決められるところだそうです。治安も良いのでスリや詐欺に遭う心配もなく、まるで家にいるような温もりと安心を感じると言います。
多様な食文化も台湾の魅力のひとつです。記憶力のいいマルクスさんは、パイナップルケーキ、タピオカミルクティー、龍鬚菜などたくさんの食べ物の名前を挙げてくれました。デザート、ドリンク、B級グルメまでマルクスさんは旅をしながら豊富な味の思い出を積み重ねています。「台湾の野菜は新鮮で美味しいです」台湾の新鮮な野菜は口に入れるごとにシャキシャキとして甘く、高山や自然な畑の味わいを感じることができるのだそうです。広大な国土を持つ欧州からすると、野菜の運送に時間があまりかからないことは大きな強みです。台湾ではどこにいてもさまざまな高度で育てられた味をすぐに楽しむことができます。「台湾人であることは本当に幸せですね!」マルクスさんはこう賞賛します。
「よりたくさんの人々が台湾の美しさを知ってくれることを願っています」マルクスさんは来年また台湾を訪れるための休暇もすでに決めているそうです。彼は自分の経験を活かし、台湾は旅行する価値のある場所で、自由な心だけを持って訪れれば台湾の山林の美しさが脳の深いところに自然に留まり、いつでも旅への渇望を呼び覚ますのだということを他の外国人にも伝えたいと思っています。
TAIPEI 夏季号 2016 Vol.06 自転車で台湾の自然に遊ぶ
▲ マルクスさんは9年をかけ、台湾全土の大都市や山間部を訪ねて回り、軽やかでゆったりしたリズムで台湾の素晴らしさを体験してきました。(写真/ 陳正国)
 

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