紹介
山登りは決して難しくはありません。特に剣潭山は入門にはぴったりで、MRT剣潭駅から簡単に登山口を見つけることができます。もしバスで来られた場合は、剣潭バス停の傍らに入口があります。ここから上に向かうと、緑いっぱいの山林に通じます。歩道の両側には休憩場所や涼み台があるので、休みながら歩きましょう。山歩きの初体験を無事に終えられるはずです。
剣潭山はここで紹介した20の散策歩道の中で、最も市の中心部に近い存在です。MRT淡水線で淡水方向あるいは高速道路で台北市街に入る際、豪華絢爛な圓山大飯店が見えますが、このホテルの後方にある青々とした山が剣潭山です。
この一帯はかつて軍事管制区と保安林だったため、自然の林相が残されており、密林の中に歩道が伸びています。樹木は人間に干渉されることなく、思うままに最も美しい姿を留めており、ここに棲息している動植物も思い通りのびのぶと過ごしています。空を見上げると、林間を走るリスや色彩が美しい五色鳥の姿が目に入ってきます。緑色の小さなメジロもよく見られる鳥類です。軍事管制が解除された後、歩道両側には人工的に植えられた園芸植物や経済植物が見られるようになり、人為的な開発による変化も少しはありました。しかし、緑いっぱいの山道は今も魅力に溢れています。
現在、剣潭山は台北市民が早朝に運動する重要なスポットの一つでもあります。稜線上にある「老地方」はみんながよく知る運動スポット。早覚会(早起き会)や山友会、バトミントンサークルなどさまざまなグループが歩道両側に見られます。その数には驚かされるに違いません。山間にある都市型公園であり、市民にとっては「屋外の客間」です。シルバー族によるカラオケクラブもあります。ここでは情感込めて大きな声でカラオケを歌っても問題はなく、マージャンやおしゃべり、お茶飲みなどに興じる人でいっぱいです。軍事管制が解除されてからの剣潭山は、賑やかなことこの上ないです。
歌声を聞きながらの登山は忘れられない経験となるはずです。歩道を歩いていると、耳には絶えず蝉の鳴き声が聞こえてきます。これらを比較しながら、どちらが勝つか比べてみるのも面白いでしょう。このような不思議な光景だけでなく、高台からは四方に絶景も眺められます。剣潭山は楽しみが尽きないところです。山上で風に吹かれながら飛行機の離発着を眺めるのも楽しみの一つです。
もちろん昼夜関わらずに目を引くのは圓山大飯店で、ここは見逃せないスポットです。夜景は特に人気が高く、特色があります。ホテルの後ろの山に立って、台北市街地を遠望してみましょう。左には河濱公園の噴水と緑の堤防、右にはキラキラと波間が輝く基隆河、さらに遠くには観音山が見えます。同時に、賑やかな市街地の明かりと静謐な気配が感じられます。まるで飛行機に乗って星空を眺めているかのようで、他とは比較できない隠れ家的なおすすめスポットです。
このコースは短いですが、美しい景色を堪能できます。ホテルでじっとしているなんてもったいないですよ!