紹介
仙跡岩は景美地区に位置し、別名「景美山」とも言われます。景美渓と新店渓の合流地点に近く、「渓子口山」とも呼ばれています。海抜は144メートルしかありませんが、見晴らしは最高です。ここは単なる小山ではなく、七星山と同様、一等衛星コントロール点があります。また、視界が開けており、交通も便利なため、山頂付近には地形図を作成するための三角測量点と二等三角点の基石もあります。
仙跡岩は険しくはなく、付近の住民にとっては「裏庭」のような場所で、家族で登るのに適しています。歩道の最初には78段の長寿階段があり、その次には100段の登仙坡が待ちかまえています。しかし、鬱蒼とした樹木に囲まれ、清々しい山風が吹いているので、登山の疲れはさほど感じられません。その後、歩道は緩やかに歩きやすくなります。道路沿いにはいくつもの涼み台があり、休息したり、景色を眺めたりできます。新しく設けられた小鳥の形をした標識に沿って前進すると、気軽に走破できます。
さらに、道沿いには主婦連盟が設計デザインした生態解説版があり、ハイキングを盛り上げてくれます。図を見るだけで目的物を探しやすく、ハイキング中に自然観察ができます。仙跡岩の地質や山の乱開発についても理解することができ、知性に溢れた旅となります。子供たちにとっては生態教育の常識を頭に深く刻むことができ、幼少時の貴重な思い出となるはずです。
ここは自然生態を観察するのにベストなスポットで、四季の移り変わりとともに、さまざまな動植物を観察できます。決して期待を裏切ることはないでしょう。
仙跡岩の生態環境は完全に独立したものです。二月には雪のように白い曼陀羅や緋色の山桜が見られます。上下さかさまの特殊な姿をした曼陀羅は、株全体に毒があります。近づいて触ってはいけない典型的な花の一種です。山桜は冬に咲き始め、春には芽や葉、果実が出てきます。冬と春の境には鳥類や昆虫がよく訪れます。春以降は、タイワンオオヒラタクワガタやゾウムシ、ゴマダラカミキリなどの昆虫が頻繁に活動します。台湾でよく見られるスインホーキノボリトカゲも歩道の常連客です。四、五月は「五月雪」と呼ばれるアブラギリの花粉が飛ぶ季節です。アブラギリの花の中で華麗な姿をしたアカネシロチョウが見つけやすいです。五月には酸藤の花が日光浴を楽しむため、樹の先端でピンク色の花びらを広げます。酸藤の木はまるでピンク色のコートを着たかのようです。黄金色の小さな花に覆われた相思樹も初夏の山を華やかに彩ります。六月には黄色の芯で白い花の月桃が咲き誇ります。また、果実がなった樹木は山リュウガンとかじの木です。道路沿いのアカメガシワには蝶やカミキリムシ、コガネムシなどがたくさん集まります。至近距離でたくさんの昆虫を観察できる年に一度の絶好のチャンスです。
視界が開けた仙巌廟前には人工的に栽培された生け垣の植物があります。インパチェンスやブッソウゲなどに無数のアゲハチョウが蜜を吸いに集まってきます。仙跡岩でよく見られる蝶は2、30種類で、蝶が舞う様子は非常に賑やかです。これに高音で「プロポーズの曲」を熱唱するゴシキドリやメジロも加わり、時にはシロガシラやガビチョウ、ズアカガビチョウなども出没します。繁殖のピーク時になると、タイワンリスが伴侶を探し出し、大自然の音楽が奏でられます。
十一月には楓が山を赤く染め、秋が深まっていきます。仙跡岩の豊富な生命も休息の時間に入ります。しかし、高所から眺める絶景は変わらず人気があり、景美渓岸辺の小山からの眺めは驚きに値します。まさに「麻雀雖小、五臟俱全(雀のように小さいけれど、五臓が完全に備わっている)」という言葉がぴったりで、休日には大勢の行楽客が訪れます。