TAIPEI 2015冬季号 Vol.02—台湾のおいしいコーヒーを守って―伊藤篤臣発表日：2016-06-22
更新日：2016-09-23
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文 楊齡媛
写真 林威麟
台湾ではコーヒーが好まれていますが、台湾にも世界に通用するスペシャルティ級のコーヒーがあることを知っている人は多くありません。日本から台湾へはるばる海を渡ってきた伊藤篤臣さんは、阿里山コーヒーの独特の風味を知り、なぜ台湾の人々に好まれないのか疑問を抱きました。彼のプロモーションの努力の結果、「阿里山コーヒー」は徐々に台湾のコーヒー族の生活の中に溶け込み、世界の舞台に向けて、さらなる一歩を踏み出しました。
▲伊藤さんは毎日自ら調合したコーヒーをお客様に出す時間を楽しんでいる。
忘れがたい台湾の
阿里山コーヒーの味
東京生まれの伊藤篤臣さんは、コーヒーをこよなく愛しており、スターバックスや歴史ある焙煎珈琲の老舗で10 年近くも技術を学び、日本スペシャルティコーヒー協会からコーヒーマイスターの資格を得ています。彼は、台湾のスペシャルティコーヒーの魅力を耳にし、実際に味わってみたいと思っていたそう。2008 年に台湾旅行した時、阿里山に地元のおいしいコーヒーを探しに行ったのです。
「阿里山の浅煎りのコーヒーは、パイナップルとレモンティーの香り、そしてウーロン茶の余韻があり、とても美味です。」伊藤さんは、初めて阿里山コーヒーを飲んだ時の驚きを思い返し、期待を裏切らない味だったと言います。帰国すると、阿里山コーヒーを日本に紹介する方法を考え始めます。中国語ができない彼は台湾のテレビドラマで中国語を学び始め、家族と台湾で事業をする計画をし始めました。父親も台湾でコーヒー屋を開設したいと考え、そこでまず2012 年に伊藤さんが両親とともに板橋に１軒目のコーヒー屋ATTS Co_ee をオープンさせました。彼は阿里山コーヒーを推し続け、コーヒー豆農場と協力し、自分で豆を焙煎しています。さらに日本のデザイナーにパッケージをデザインしてもらい、「Alisan Project」というブランドを創り出しました。
▲コーヒー店「Good Man Roaster」ではコーヒー関連の製品も販売。
台北で幸せなコーヒーマイスターに
当初、伊藤さんは台北の松山空港に試飲用のスタンドを置き、台湾に来た日本人に自分の店のコーヒー豆を勧めつつ、一方で台湾と日本の売り場での販売ルートを模索していました。こうした努力が実り、現在は台北の松山文創園区誠品松菸店、四四南村の店「好丘」、日本の大阪で「Alisan Project」の製品を買えるようになったのです。
コーヒー好きな人が手で入れたおいしいコーヒーを楽しめるよう、2014 年12 月、伊藤さんは天母の天玉街に自家焙煎珈琲店「Good Man Roaster」をオープン。この店では、伊藤さんがこだわりを持って調合したコーヒーを出しています。それは、このプロセスが実に楽しく、特にお客様が入れたてのコーヒーを受け取った時、「いい香り！」と驚きの声を上げる瞬間が最も楽しく感動の時だからです。
台北に来て4 年余り、伊藤さんは台北の生活をこよなく愛し、食べ物、環境、文化など嫌いなものはないと言います。「一番好きなのはワンタン、台北市政府近くには温州大ワンタンを食べによく行きます。ワンタンが大きく具もいっぱいで、値段も安いんです。」また長安東路の熱炒店（台湾風居酒屋）も日本の友人が来た時にはずせないグルメ。料理の種類も多く値段も庶民的で、さらに活気のある雰囲気で誰でも肩の力を抜き楽しめるのです。
▲伊藤さんの願いは台湾のおいしいコーヒーを全世界に紹介すること。
「住まいと店を天母の中山北路7 段にしたのは、通りが静かで清潔感があり、東京の目黒と似ており、日本に戻ったような気持ちになれるからです。」
▲台北の熱炒店は、日本からの友人が来た時、伊藤さんが必ず連れていく場所だ。
彼にとってコーヒーは生活の中に溶け込んでいるもの。伊藤さんは、毎日自分の店の経営に大忙しですが、時間があれば、台北のオープンしたての店や人気のカフェによく足を運んでいます。例えばFika Fika Café、Single Originespresso & roast、PAPER ST. COFFEE COMPANYといったカフェは、それぞれのスタイルと独自のコンセプトがあり、楽しめるそうです。「台湾には日本や世界に紹介すべき、いいものがたくさんある。」という思いを胸に、伊藤さんは台湾コーヒーを世界に知らしめるという夢のためにがんばり続けているのです。
Good Man Roaster
台北市天玉街110 号
0983-295-547
11:00 ～19:00（無休）
写真 林威麟
台湾ではコーヒーが好まれていますが、台湾にも世界に通用するスペシャルティ級のコーヒーがあることを知っている人は多くありません。日本から台湾へはるばる海を渡ってきた伊藤篤臣さんは、阿里山コーヒーの独特の風味を知り、なぜ台湾の人々に好まれないのか疑問を抱きました。彼のプロモーションの努力の結果、「阿里山コーヒー」は徐々に台湾のコーヒー族の生活の中に溶け込み、世界の舞台に向けて、さらなる一歩を踏み出しました。
▲伊藤さんは毎日自ら調合したコーヒーをお客様に出す時間を楽しんでいる。
忘れがたい台湾の
阿里山コーヒーの味
東京生まれの伊藤篤臣さんは、コーヒーをこよなく愛しており、スターバックスや歴史ある焙煎珈琲の老舗で10 年近くも技術を学び、日本スペシャルティコーヒー協会からコーヒーマイスターの資格を得ています。彼は、台湾のスペシャルティコーヒーの魅力を耳にし、実際に味わってみたいと思っていたそう。2008 年に台湾旅行した時、阿里山に地元のおいしいコーヒーを探しに行ったのです。
「阿里山の浅煎りのコーヒーは、パイナップルとレモンティーの香り、そしてウーロン茶の余韻があり、とても美味です。」伊藤さんは、初めて阿里山コーヒーを飲んだ時の驚きを思い返し、期待を裏切らない味だったと言います。帰国すると、阿里山コーヒーを日本に紹介する方法を考え始めます。中国語ができない彼は台湾のテレビドラマで中国語を学び始め、家族と台湾で事業をする計画をし始めました。父親も台湾でコーヒー屋を開設したいと考え、そこでまず2012 年に伊藤さんが両親とともに板橋に１軒目のコーヒー屋ATTS Co_ee をオープンさせました。彼は阿里山コーヒーを推し続け、コーヒー豆農場と協力し、自分で豆を焙煎しています。さらに日本のデザイナーにパッケージをデザインしてもらい、「Alisan Project」というブランドを創り出しました。
▲コーヒー店「Good Man Roaster」ではコーヒー関連の製品も販売。
台北で幸せなコーヒーマイスターに
当初、伊藤さんは台北の松山空港に試飲用のスタンドを置き、台湾に来た日本人に自分の店のコーヒー豆を勧めつつ、一方で台湾と日本の売り場での販売ルートを模索していました。こうした努力が実り、現在は台北の松山文創園区誠品松菸店、四四南村の店「好丘」、日本の大阪で「Alisan Project」の製品を買えるようになったのです。
コーヒー好きな人が手で入れたおいしいコーヒーを楽しめるよう、2014 年12 月、伊藤さんは天母の天玉街に自家焙煎珈琲店「Good Man Roaster」をオープン。この店では、伊藤さんがこだわりを持って調合したコーヒーを出しています。それは、このプロセスが実に楽しく、特にお客様が入れたてのコーヒーを受け取った時、「いい香り！」と驚きの声を上げる瞬間が最も楽しく感動の時だからです。
台北に来て4 年余り、伊藤さんは台北の生活をこよなく愛し、食べ物、環境、文化など嫌いなものはないと言います。「一番好きなのはワンタン、台北市政府近くには温州大ワンタンを食べによく行きます。ワンタンが大きく具もいっぱいで、値段も安いんです。」また長安東路の熱炒店（台湾風居酒屋）も日本の友人が来た時にはずせないグルメ。料理の種類も多く値段も庶民的で、さらに活気のある雰囲気で誰でも肩の力を抜き楽しめるのです。
▲伊藤さんの願いは台湾のおいしいコーヒーを全世界に紹介すること。
「住まいと店を天母の中山北路7 段にしたのは、通りが静かで清潔感があり、東京の目黒と似ており、日本に戻ったような気持ちになれるからです。」
▲台北の熱炒店は、日本からの友人が来た時、伊藤さんが必ず連れていく場所だ。
彼にとってコーヒーは生活の中に溶け込んでいるもの。伊藤さんは、毎日自分の店の経営に大忙しですが、時間があれば、台北のオープンしたての店や人気のカフェによく足を運んでいます。例えばFika Fika Café、Single Originespresso & roast、PAPER ST. COFFEE COMPANYといったカフェは、それぞれのスタイルと独自のコンセプトがあり、楽しめるそうです。「台湾には日本や世界に紹介すべき、いいものがたくさんある。」という思いを胸に、伊藤さんは台湾コーヒーを世界に知らしめるという夢のためにがんばり続けているのです。
Good Man Roaster
台北市天玉街110 号
0983-295-547
11:00 ～19:00（無休）
