発表日:2017-09-14
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五つ星の市場新名所に
新しいアイデアで進化する
士東市場
文 _ 凃心怡 写真 _ 江祐任
デパート、スーパーマーケット、大型量販店、いずれも台北の天母地区で買い物が楽しめる場所です。でもこれだけではありません。もうひとつ、士東路の「五つ星クラスの伝統市場」が、みなさんを待っています。これほど高い評判の士東市場ですが、大型スーパーみたいにエアコンがあって涼しく、清潔な通路と明るい空間が広がっています。肉や魚の生臭さも一切ありません。さらにどの入口にも無料で利用できるショッピングカートが提供されています。台北市公有士東市場自治会の許桂招会長は、「うちの市場はともかく違うんです。日本のドラマもロケ撮影に来たくらいですよ!」と誇らしげに言います。
昔ながらの
市場がスーパーに
現在、士東市場の店舗を経営するのはほとんど二代目です。若い世代は昔ながらの「伝統市場」の店構えの枠組みにとらわれず、天母地区に外国人が多いことも考慮し市場に斬新なアイデアを取り入れ、これが新たなトレンドとなっています。野菜を販売する「珍奇豆宴」の張麗鳳さんはもとデザイナーです。海外を忙しく飛び回っていた彼女は、欧州の市場が早くから伝統的なスタイルから脱皮しているのを目の当たりにしました。「特にドイツ、スペイン、オランダの市場は進化してスーパーのようになっていました。台湾でもそうあるべきだし、士東市場はその潜在能力があると思ったんです」張さんはこう話します。
張さんの経営パートナーである謝珠蘭さんは果物を販売することにしました。一般の市場では、果物は段ボール箱やプラスチックのかごにそのまま並べてお客さんに選んでもらいます。しかしこの店では質感のある藤のかごに盛られ、さらにところどころにあしらったドライフラワーで美しく飾りつけられています。彼女はお客さんによくこう言います。「デパートの売り場をイメージして設計しました。私は売り場のお姉さんなんですよ」コストは余分にかかったものの、謝さんは現代の市場は別の姿になってこそ、お客さんを引き付けることができると考えています。「若い人が喜んで来てくれること、それが私たちの目標です。」
魅力あるサービスで
暮らしのパートナーに
士東市場の進化は、地域の人々をつなぎ止めることだけでなく、観光客を呼び込むのにも成功しました。そのため、店の人たちの多くは簡単な英語や日本語ができます。一方、五つ星を目標に掲げていながら、士東市場では昔ながらの市場の人情味が損われることはありません。消費者のニーズに応え、約8割の店舗が宅配サービスを行っています。電話1本、あるいはスマートフォンの通信アプリで連絡すれば、商品を自宅まで届けてくれます。
士東市場の人々はお客さんのことを考えるだけでなく、社会貢献もしています。昨年設立された「盛食交流平台(ごちそう交流プラットフォーム、盛食は剩食=残り物と同じ発音)」は、閉店後に残った新鮮な食材を各店舗が自発的に専用の冷蔵庫に保管し、台北市社会局が社会福祉団体を通じて高齢者、障がい者、貧困世帯へ届ける取り組みです。また、近隣の学校に通う子どもたちに奨学金も提供しています。
士東市場が目指す「五つ星」とは、決して庶民の手が届かないものではなく、暮らしの中で仲良しのお隣さんになることなのです。
士東市場
火~日曜日(月曜日休み)
1階 07:30~19:00
2階 07:30~20:00
士林区士東路100号
MRT芝山駅2番出口から徒歩約15分、またはバスに乗り換えて天母棒球場か士東国小バス停で下車
珍奇豆宴—珍奇蔬菜
1階No.104
全国から運ばれた良質な野菜と食材を扱う店。小規模農家の有機野菜や特産品、特製ドライフルーツを販売し、健康と安心を届けます。整然として斬新なレイアウトは、まるで欧州の市場にいるようです。
広東粥
2階No. 236
本場・広州の茶楼の味を伝える本格的な広州粥、そして冷めても変わらなぬ香りに引かれる炒飯と焼きそばは、あっさりして飽きない美味しさです。自家製の辣菜脯(干し大根とトウガラシで作った付け合わせ)をひとさじ加えてどうぞ。2016年度の台北伝統市場フェスティバルで「天下第一攤」(金賞)を獲得した味です。関連写真
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