発表日:2019-06-12
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TAIPEI #16 (2019 夏季号)
脱シングル大作戦 運命の赤い糸を結ぶ
文= 凃心怡
編集= 下山敬之
写真= 黃建彬、梁忠賢
台北で有名な台北霞海城隍廟(タイペイシャアハイチェンファンミャオ)、艋舺龍山寺(モンジャ−ロンシャンスー)、照明浄寺(ジャオミンジンスー)は縁結びで知られている廟です。
台湾人だけではなく、外国人も殺到するほどの人気があります。もうすぐ七夕ですが恋のお相手は見つかりましたか?ただ待ち続けるよりも、今回紹介する名所に足を運び、縁結びの神様である月下老人と千住観音にお願いをしましょう!
▲台北霞海城隍廟は有名な縁結びの廟で、外国人観光客も参拝に訪れます。(写真/黃建彬)
仏教と道教が祀る 恋愛の神様
長い髭をたくわえた月下老人は唐朝時代の李復言(リーフーイェン)の小説《続幽怪禄・定婚店》に登場する神様です。左手には縁組みの帳簿を持ち、右手に杖を携え、首には赤い絹糸を巻いた姿をしており、縁結びの役割を担う道教の神様です。伝説によると、韋固(ウェイグー)という人物は少年時代に月光の下に座った一人の老人が《鴛鴦譜》という文字のない書物を読んでいるのを見かけました。その老人は天下の男女のために縁結びをしていると言うと、遠方にいる3歳の女の子を指して韋固の未来の妻であると言いました。韋固はその女の子がみすぼらしい姿であったために、人を派遣して暗殺を企てました。数年後、韋固は嫁をもらいましたが、妻の眉に傷痕があることに気づきます。話を聞くと妻は老人が予言した女の子であることがわかりました。それ以降、月下老人は恋愛を司る神様として知られるようになりました。
▲月下老人は道教の神様の一人で男女の縁結びを司っています。(写真/梁忠賢)
台北で最も有名な縁結びスポットは、霞海城隍廟と艋舺龍山寺です。よく見てみると、二つの廟に祭られている月下老人は眉間の表情が少し異なります。ただ、長いひげや縁組み帳簿、杖を持つといった姿はそのままです。特徴的なのは他の多くの神様が座っているのに対し、月下老人は立った状態であるという点です。これは縁を結ぶために素早くあちこち駆け回るためと言われています。道教では縁結びを担う神様に月下老人がいますが、仏教の世界にも下界に下りて全ての生き物を救済する千手観音がいます。千手観音は「千手千目観世音」とも言われ、千の手のひらにある目で全ての生き物や世の中を見通し、どのような生物も漏らさず救済しようとします。
▲月下老人を参拝して赤い糸をもらう際は、同時に自身の安全や健勝を祈願して平安の御守も一緒に持ち帰ります。(写真/黃建彬)
この他にも北投軍艦岩前方の山の斜面に位置する照明浄寺は彦星と織姫の像があったことから、「恋人の廟」という縁起の良い名称があります。主殿には200年余りの歴史を持つ「四相千手観音」が祭られていて、恋愛成就のご利益があることで知られています。そのため、今も「恋人の廟」と言う別称で呼ばれてて、恋愛成就の名所となっています。
▲北投軍艦岩の山の斜面に位置する照明浄寺は「恋人の廟」という縁起の良い別称を持っています。(写真/黃建彬)
▲照明浄寺は「月老」をテーマにして文創園区を設計しました。(写真/黃建彬)
神様への祈願根気が結んだ縁
学生時代からずっと台北霞海城隍廟でお手伝いをしている呉孟寰(ウーモンファン)さんは、兵役が終わってから廟の宣伝に協力してきました。十数年に渡り多くの人が結ばれた様子を見てきたそうですが、40歳になる一人の女性が旦那さんを連れてお礼参りに来られた時はとても喜んだと言います。「彼女は私が学生の頃から毎朝の運動後に必ず月下老人にお参りしてから出勤していました。十数年間一度も休んだことがなく、その願いがついに叶った時は、本当にうれしく思いました」参拝者の中には天気にかかわらず毎日廟に通う人もいるそうです。「願いが叶うまでに数年間待つ人もいれば、すぐに成就した人もいます。最速記録は参拝してから30分ほどで好きな人から電話がかかって来た方です」と話して下さいました。
▲長年、霞海城隍廟でお手伝いをしている呉孟寰さんは、願いを成就させた多くの参拝者を目にしてきました。(写真/黃建彬)
また、お礼参りに来たあるタクシー運転手の話も聞かせてくれました。―数年前、運転手の男性はある女性と付き合い始めました。知り合って間も長くないにもかかわらず、男性はその女性が運命の相手であると確信したそうです。そのため、デートの前日に霞海城隍廟に行って月下老人にお願いをしました。翌日、女性は「昨晩夢に知らない老人が出てきて、必ずあなたと結婚すると言われました」と男性に話しました。その後も二人は円満に過ごしているそうです。
台北の縁結びの廟は、そのご利益で各国の観光客を引きつけています。他にも台北霞海城隍廟及び艋舺龍山寺では英語版、日本語版の参拝の手引きを作っている他、外国語が話せるスタッフが観光客に参拝の流れを案内しています。月下老人もまた人種や言語を問わず全ての参拝者の願いを叶えるべく尽力しています。そのおかげか最近では日本や韓国から来られた方がお礼参りとして喜餅(引き菓子)を供える姿を見かけるようになりました。
▲台北霞海城隍廟では日本語版の参拝の手引きが用意されています。(写真/黃建彬)
良縁に巡り会えた後は、月下老人と千住観音に対するお礼を忘れてはいけません。お礼参りにはいくつかの方法があります。お賽銭でお礼をする人もいれば、神仏のために金のメダルを作る人もいますが、最も多いのは喜餅をお供えする方法です。これは各お寺や廟で最も喜ばれる方法の一つです。照明浄寺の事務を担当する行至居士(シンズージューシュー)は「これは最も金銭的負担が少なく、誰でもできるお礼参りの方法です」と話します。廟では供えられた喜餅を良縁を願う参拝者たちに分けて喜びを分かち合うようにしています。
▲もしも幸せを手にしたら、忘れずにお礼参りをして結婚式で配る喜餅を供えるようにしましょう。(写真/梁忠賢)
お礼参りの際には月下老人にお礼を言うだけでなく、他の神様に家内安全と子宝祈願を行います。例えば、台北霞海城隍廟ではお礼参りに来た人を先に月下老人の元に連れていきお礼をさせ、それから城隍夫人の元へ連れていき家内安全の祈願、最後に註生娘娘の加護を得られるよう祈願するという流れを作っています。この廟ではこの流れが月下老人を参拝した人たちの「アフターサービス」のようだと笑って話して下さいました。
▲台北霞海城隍廟で月下老人に良縁祈願をする際は、その他の神様も一緒に参拝して加護を求めましょう。(写真/梁忠賢)
結婚は多くの人にとって、人生における最も重要な出来事です。もう運命の相手とは巡り会えましたか?月下老人と千住観音はすでに運命の相手との縁を結んでいて、あなたがその相手とともに参拝をして永遠の愛を誓う日を待ち望んでいます。
脱シングル大作戦 運命の赤い糸を結ぶ
文= 凃心怡
編集= 下山敬之
写真= 黃建彬、梁忠賢
台北で有名な台北霞海城隍廟(タイペイシャアハイチェンファンミャオ)、艋舺龍山寺(モンジャ−ロンシャンスー)、照明浄寺(ジャオミンジンスー)は縁結びで知られている廟です。
台湾人だけではなく、外国人も殺到するほどの人気があります。もうすぐ七夕ですが恋のお相手は見つかりましたか?ただ待ち続けるよりも、今回紹介する名所に足を運び、縁結びの神様である月下老人と千住観音にお願いをしましょう!
仏教と道教が祀る 恋愛の神様
長い髭をたくわえた月下老人は唐朝時代の李復言(リーフーイェン)の小説《続幽怪禄・定婚店》に登場する神様です。左手には縁組みの帳簿を持ち、右手に杖を携え、首には赤い絹糸を巻いた姿をしており、縁結びの役割を担う道教の神様です。伝説によると、韋固(ウェイグー)という人物は少年時代に月光の下に座った一人の老人が《鴛鴦譜》という文字のない書物を読んでいるのを見かけました。その老人は天下の男女のために縁結びをしていると言うと、遠方にいる3歳の女の子を指して韋固の未来の妻であると言いました。韋固はその女の子がみすぼらしい姿であったために、人を派遣して暗殺を企てました。数年後、韋固は嫁をもらいましたが、妻の眉に傷痕があることに気づきます。話を聞くと妻は老人が予言した女の子であることがわかりました。それ以降、月下老人は恋愛を司る神様として知られるようになりました。
台北で最も有名な縁結びスポットは、霞海城隍廟と艋舺龍山寺です。よく見てみると、二つの廟に祭られている月下老人は眉間の表情が少し異なります。ただ、長いひげや縁組み帳簿、杖を持つといった姿はそのままです。特徴的なのは他の多くの神様が座っているのに対し、月下老人は立った状態であるという点です。これは縁を結ぶために素早くあちこち駆け回るためと言われています。道教では縁結びを担う神様に月下老人がいますが、仏教の世界にも下界に下りて全ての生き物を救済する千手観音がいます。千手観音は「千手千目観世音」とも言われ、千の手のひらにある目で全ての生き物や世の中を見通し、どのような生物も漏らさず救済しようとします。
この他にも北投軍艦岩前方の山の斜面に位置する照明浄寺は彦星と織姫の像があったことから、「恋人の廟」という縁起の良い名称があります。主殿には200年余りの歴史を持つ「四相千手観音」が祭られていて、恋愛成就のご利益があることで知られています。そのため、今も「恋人の廟」と言う別称で呼ばれてて、恋愛成就の名所となっています。
神様への祈願根気が結んだ縁
学生時代からずっと台北霞海城隍廟でお手伝いをしている呉孟寰(ウーモンファン)さんは、兵役が終わってから廟の宣伝に協力してきました。十数年に渡り多くの人が結ばれた様子を見てきたそうですが、40歳になる一人の女性が旦那さんを連れてお礼参りに来られた時はとても喜んだと言います。「彼女は私が学生の頃から毎朝の運動後に必ず月下老人にお参りしてから出勤していました。十数年間一度も休んだことがなく、その願いがついに叶った時は、本当にうれしく思いました」参拝者の中には天気にかかわらず毎日廟に通う人もいるそうです。「願いが叶うまでに数年間待つ人もいれば、すぐに成就した人もいます。最速記録は参拝してから30分ほどで好きな人から電話がかかって来た方です」と話して下さいました。
また、お礼参りに来たあるタクシー運転手の話も聞かせてくれました。―数年前、運転手の男性はある女性と付き合い始めました。知り合って間も長くないにもかかわらず、男性はその女性が運命の相手であると確信したそうです。そのため、デートの前日に霞海城隍廟に行って月下老人にお願いをしました。翌日、女性は「昨晩夢に知らない老人が出てきて、必ずあなたと結婚すると言われました」と男性に話しました。その後も二人は円満に過ごしているそうです。
台北の縁結びの廟は、そのご利益で各国の観光客を引きつけています。他にも台北霞海城隍廟及び艋舺龍山寺では英語版、日本語版の参拝の手引きを作っている他、外国語が話せるスタッフが観光客に参拝の流れを案内しています。月下老人もまた人種や言語を問わず全ての参拝者の願いを叶えるべく尽力しています。そのおかげか最近では日本や韓国から来られた方がお礼参りとして喜餅(引き菓子)を供える姿を見かけるようになりました。
良縁に巡り会えた後は、月下老人と千住観音に対するお礼を忘れてはいけません。お礼参りにはいくつかの方法があります。お賽銭でお礼をする人もいれば、神仏のために金のメダルを作る人もいますが、最も多いのは喜餅をお供えする方法です。これは各お寺や廟で最も喜ばれる方法の一つです。照明浄寺の事務を担当する行至居士(シンズージューシュー)は「これは最も金銭的負担が少なく、誰でもできるお礼参りの方法です」と話します。廟では供えられた喜餅を良縁を願う参拝者たちに分けて喜びを分かち合うようにしています。
お礼参りの際には月下老人にお礼を言うだけでなく、他の神様に家内安全と子宝祈願を行います。例えば、台北霞海城隍廟ではお礼参りに来た人を先に月下老人の元に連れていきお礼をさせ、それから城隍夫人の元へ連れていき家内安全の祈願、最後に註生娘娘の加護を得られるよう祈願するという流れを作っています。この廟ではこの流れが月下老人を参拝した人たちの「アフターサービス」のようだと笑って話して下さいました。
結婚は多くの人にとって、人生における最も重要な出来事です。もう運命の相手とは巡り会えましたか?月下老人と千住観音はすでに運命の相手との縁を結んでいて、あなたがその相手とともに参拝をして永遠の愛を誓う日を待ち望んでいます。
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