発表日:2021-03-11
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TAIPEI #23 (2021 春季号)
台北縦断92kmの旅 —知られざる台北の自然
文/Nathan Ray
編集/下山敬之
写真/Tz Ting、Taiwan Scene、Andrew Haimerl、Young Chen、高讚賢、 Fion
ロゴ/台北市工務局大地工程処
台北はハイテクな台北101などのビルがそびえ立つ一方で、手つかずの大自然も多く、市内であればどこからでも自然のある場所へアクセスが可能です。
また、台北は四方を覆うように大きな山々が連なっているので、山道をのんびり歩きたいという欲求も叶えられる最高の立地と言えるでしょう。
台北市政府はこの立地と大自然を生かした「台北グランド・トレイル」というハイキングイベントを2018年から開催しています。コースは既存の山道をつなぎ、北は陽明山から東は内湖の尾根を経由し、最後は南の猫空へと至ります。
全長は92kmにも及びますが、7つのセクションに分割されていて、いずれも平均7時間程度で踏破が可能。時間をかけて順番に周りたい方も、公共の交通機関で容易にアクセスできる場所ばかりなので安心です。また、コースの中には標高1,120mの七星山(チーシンシャン)の山頂も経由するので景色も楽しめます。
▲台北グレイト・トレイルに参加すると未だかつて知らなかった台北の秘境を知ることができます。(写真/Tz Ting)
本格的なハイカー向けの特典もあり、2021年12月31日までに全コースを踏破した人には台北市市政府工務局大地工程処から記念タオルが贈呈されます。参加者は各セクションに配置されている12箇所のスポットで自撮りが必要。コース全体には道標が設置されていますし、平日の営業時間中に事務所へ行くと地図がもらえるので、道に迷うことはありません。
セクション1:関渡➝二子坪
台北グランド・トレイル1つ目のセクションは、北部の北投をスタートして陽明山と大屯山(ダートンシャン)の鞍部を抜けていきます。スタート地点は学園路と中央北路四段が交わる交差点で、MRT関渡駅から徒歩数分とアクセスも便利。そこから、台北芸術大学のキャンパスを2kmほど歩くと忠義山(ジョンイーシャン)の登山口へ到着。山へ入っていくと、景色がコンクリートジャングルから映画「ジュラシック・パーク」の世界へ様変わりします。
途中には趣のある山腹の村や中菁礐の清天宮(チンティエンゴン)がありますが、これらはグランド・トレイルのコース上で度々見かける寺院の一つです。そこから森を少しトレッキングすると、このセクションで最も標高が高い海抜815mの面天坪へ。
1つ目のセクションは以上で終了となり、ここまでの全長は10kmほどです。そのまま続けて次のセクションへ向かう事も、二子坪歩道から108号のバスに乗って下山することもできます。
▲セクション1の終着点である二子坪ではゆっくり休んだり、美しい景色を鑑賞しましょう。
清天宮から二子坪(アーズピン)へ向かう途中、面天山(ミェンティエンシャン)の丘に至ると台北の壮大な景色が一望できるのでおすすめです。
このセクションは入門編なので、グランド・トレイル初挑戦の方でも安心です。
※2021年3月現在、新型コロナウィルスの予防措置のため、大学キャンパスを通る際は身分証明書の提示が必要です。
セクション2:二子坪➝大屯山➝小油坑
2つ目のセクションからは標高の高い山をいくつか超 えなければいけません。そのため、このセクションが全コースの中でも最難関となっています。
全長は約9kmですが、踏破に要する時間は6、7時間ほど。二子坪観光案内所へ向かう108号のバスに乗れば、南の面天坪から再スタートが可能です。その際は、芝生が敷かれた静かな二子坪レクリエーションエリアを経由します。
1つ目のセクションから面天坪に進む場合は、大屯山の西峰を登ることとなり、こちらは木の根やゴツゴツした岩があるので難易度は高めです。特に前日が雨だった場合は滑りやすくなるので要注意。トレッキングポールや木の枝を杖として使うか、滑落防止のために固定されているロープをうまく活用しましょう。天候が良ければ絶景が拝めるので、それまでの苦労も一気に吹き飛びます。
▲道がぬかるむ大屯山は台北グランド・トレイルの中でも最難関と言える場所です。
大屯山の主峰を通過した後は人気スポットの竹子湖へ。ここは、オランダカイウ畑やレストランが有名。開花時期には一面が真っ白に染まり、多くの人が写真撮影に訪れます。また、晴れた日には小油坑という火山の噴気孔から立ち上る煙も見られます。2つ目のセクションはここが終着点で、小油坑観光案内所から108号のバスで陽明山のバス停へ戻るか、続けて3つ目のセクションへ向かいましょう。
※セクション2、3については、他と違って天候が変わりやすく、さらに高所でもあるので注意が必要です。ハイキング計画も天候を考慮して決めるようにしましょう。
セクション3:小油坑➝七星山➝擎天崗➝風櫃口
次のセクションは全長が約14km、小油坑をスタートした後は台北最高峰の七星山を経由し、陽明山の西側にある風櫃口(フォングィコウ)へ至ります。
途中、小油坑から吹き出る硫黄臭が漂うので、活火山の上に立っていることに気付かされるはずです。
▲小油坑は七星山の登山口であり、陽明山の人気撮影スポットでもあります。(写真/Andrew Haimerl)
七星山の主峰を超えた後は東峰へ到着。360度パノラマで台北と北海岸が見渡せるこのスポットは、台北グランド・トレイルの至宝とも言える場所です。
▲七星山はその標高の高さだけでなく、草原に 囲まれた曲がりくねった登山道も有名です。(写真/Young Chen)
頂上を降りた後は野生の水牛の群れが生息する擎天崗(チンティエンガン)と石梯嶺(シューティーリン)へと続いているので、草を食べている牛を鑑賞してみてください。ただ、水牛は基本的におとなしい動物ですが、あくまでも野生の動物なので注意は怠らないようにしましょう。
頂山(ディンシャン)の手前には杉の森がありますが、これは1920年代に日本政府主導で行われた植林活動の一部で、台湾の激動の歴史を知る旧跡でもあります。その後は頂山を抜けて風櫃口へ。ここから1kmほどの地点に小1というバスの停車場があるので、帰る際はこちらから。
セクション4:風櫃口➝白石湖➝大湖公園
4つ目は、内湖の大湖公園の道に沿って丘を降りていくところからスタート。全長は16kmほどですが、所要時間は6、7時間ほどです。梅花山(メイホァシャン)と碧山(ビーシャン)を通過するまでの数kmは鬱蒼と生い茂るジャングルと足場の悪い道が続きますが、そこを抜けると同心池があるのでそこで一休みしましょう。
付近には白石湖の丘の上にある住宅街やいちごの有機農場、さらに谷を舞う龍の姿を模した吊橋があります。全長116mにも及ぶこの橋の長めは圧巻という他ありません。また、反対側にある碧山巖と巨大な碧山巌開漳聖王廟も壮大なパノラマビューが望めるスポットです。また、寺院の真後ろには次のセクションへとつながる忠勇山があります。
▲セクション4をゴールする前に白石湖の吊橋を鑑賞しておきましょう。
前述した以外にももう一つ円覚寺瀑布という滝が流れる人気のスポットがあり、ここは円覚寺(ユェンジュエスー)の下に隠されたオアシスとも言える場所です。この山道も渓流もMRT大湖公園駅近くの大溝溪親水公園までつながっています。こちらは家族でピクニックを楽しむ際にも最適なので、ぜひ足を運んでみてください。
▲セクション4の中で最も面白いのは円覚寺瀑布へと至るクライミングコースです。(写真/高讚賢)
セクション5:大湖公園➝剣潭
5つ目のセクションは別名を剣潭(ジエンタン)支線と言い、全長は13km。MRT剣潭駅と前述した碧山巌開漳聖王廟の間を結ぶ稜線がコースとなっているので、踏破には約6、7時間かかりますが、標高は高くないので気軽なハイキングが楽しめます。
大湖公園からスタートした場合は、碧山巌開漳聖王廟へ登るか、MRT内湖駅から小2のバスに乗りましょう。忠勇山からは東アジアを象徴する竹林の中を進むことになりますが、地面には石畳が敷かれているので、難易度はそれほど高くありません。
文間山を越えた先には定番のスポットと呼ばれている台北松山空港に面した「老地方」という展望台があり、そこからは大佳河濱公園や台北101が一望できます。写真愛好家たちに特に人気で、ここから飛行機が離陸する瞬間をカメラに収めています。
▲展望台「老地方」は河川や空港など台北市を一望できる最高のスポットです。
この他にも剣潭登山道沿いには見晴らしの良い場所がいくつかあり、あまり人通りも多くありません。また、途中にある見張り台や古い寮などの軍事関連の遺跡も見られますし、夕方に訪れると美しい夕焼けが拝めるでしょう。
そこから中山北路に下りるとMRT剣潭駅へがあるので、帰る場合はこちらへ進んでください。
セクション6:中国科技大学➝九五峯➝富陽生態公園
6つ目の入口は中国科技大学の裏側にあり、おすすめはMRT南港展覧館駅から620号のバスに乗って大学へ向かう行き方です。
このセクションはグランド・トレイルの南半分の中で最も難易度が高いコースとなっていて、全長は12km、所要時間は5、6時間ほど。このセクションの難所は標高375mの九五峯(ジョウウーフォン)です。
急な上り坂がありますが、台北市からも距離が近いため、南の山脈から見える景色としては最上級と言えます。特に拇指山(ムーズーシャン)が最大の絶景ポイント。鬱蒼とした森の中から岩が突き出るようにあり、ロープを使って頂上へ登ると、遮るものが一切ない台北のパノラマが待っています。山頂の真下には馬蹄の形をした休憩所もあるので、景色を眺めながらランチを楽しんではいかがでしょうか。
▲拇指山の山頂はセクション6における最高峰で、高所から眺める台北の街並みはまた格別です。(写真/Fion)
下りも急勾配となっているので下山の際も注意が必要です。安禄宮(アンルーゴン)まで着くと道が二手に分かれ、一方は最後のセクション、もう一方は富陽支線へとつながっています。このセクションのゴールはMRT麟光駅近くの富陽生態公園となるので富陽支線を進み、軍功山(ジュンゴンシャン)、中埔山(ジョンプーシャン)、福州山(フージョウシャン)を経由してゴールを目指しましょう。
セクション7:国立政治大学➝指南宮歩道➝猫空
最後のセクションは全長18kmほどのコースで、和平東路四段から国立政治大学に向かう282号のバスに乗ると富陽支線から再開できます。このセクションでは猫空に至るまで標高の低い山道が続くので、比較的容易に踏破できるでしょう。
続く指南宮(ズーナンゴン)遊歩道の入口までは、大学の横にある閑静なエリアを経由。遊歩道には見事な造形の石灯籠や休息地点があり、指南宮に至ると素晴らしい眺めが待っています。
背後には猫空ロープウェイの駅と綠光平台があるのですが、終着点の手前にある谷にゴンドラが沈んでいく様は一見の価値ありです。さらに奥へと歩を進めると、侵食によって出来た猫空甌穴と滝が見られます。
▲渓流に沿って猫空甌穴へ行く前に、滝の前で日光浴を楽しみましょう。
猫空と言えばお茶ですが、台北市鉄観音包種茶研発推広中心やクスノキの遊歩道を歩くと丘の上に点在する茶畑が見えてきます。台湾では日本統治時代からクスノキの栽培をしているので、こちらも台湾の史跡と呼べるのではないでしょうか。観光地である猫空は散策にも最適ですし、美しい景色が見られる飲食店も豊富です。中にはお茶味のアイスクリームといったローカルな軽食を提供するお店も。
猫空を過ぎた後は彩雲亭が最後のお楽しみスポットとなります。後は飛龍歩道を経由して山を下るとゴールである国立政治大学のキャンパスへ到着。以上全てのコースを辿ると完全踏破達成です。
台北グランド・トレイルは運動をしながら素晴らしい自然に触れることができる最高のイベントです。一度挑戦して台北の知られざる魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
台北縦断の旅の詳細はこちら:gisweb.taipei.gov.tw/release/
「台北グランド・トレイル」 (ロゴ/台北市工務局大地工程処)
台北縦断92kmの旅 —知られざる台北の自然
文/Nathan Ray
編集/下山敬之
写真/Tz Ting、Taiwan Scene、Andrew Haimerl、Young Chen、高讚賢、 Fion
ロゴ/台北市工務局大地工程処
台北はハイテクな台北101などのビルがそびえ立つ一方で、手つかずの大自然も多く、市内であればどこからでも自然のある場所へアクセスが可能です。
また、台北は四方を覆うように大きな山々が連なっているので、山道をのんびり歩きたいという欲求も叶えられる最高の立地と言えるでしょう。
台北市政府はこの立地と大自然を生かした「台北グランド・トレイル」というハイキングイベントを2018年から開催しています。コースは既存の山道をつなぎ、北は陽明山から東は内湖の尾根を経由し、最後は南の猫空へと至ります。
全長は92kmにも及びますが、7つのセクションに分割されていて、いずれも平均7時間程度で踏破が可能。時間をかけて順番に周りたい方も、公共の交通機関で容易にアクセスできる場所ばかりなので安心です。また、コースの中には標高1,120mの七星山(チーシンシャン)の山頂も経由するので景色も楽しめます。
本格的なハイカー向けの特典もあり、2021年12月31日までに全コースを踏破した人には台北市市政府工務局大地工程処から記念タオルが贈呈されます。参加者は各セクションに配置されている12箇所のスポットで自撮りが必要。コース全体には道標が設置されていますし、平日の営業時間中に事務所へ行くと地図がもらえるので、道に迷うことはありません。
セクション1:関渡➝二子坪
台北グランド・トレイル1つ目のセクションは、北部の北投をスタートして陽明山と大屯山(ダートンシャン)の鞍部を抜けていきます。スタート地点は学園路と中央北路四段が交わる交差点で、MRT関渡駅から徒歩数分とアクセスも便利。そこから、台北芸術大学のキャンパスを2kmほど歩くと忠義山(ジョンイーシャン)の登山口へ到着。山へ入っていくと、景色がコンクリートジャングルから映画「ジュラシック・パーク」の世界へ様変わりします。
途中には趣のある山腹の村や中菁礐の清天宮(チンティエンゴン)がありますが、これらはグランド・トレイルのコース上で度々見かける寺院の一つです。そこから森を少しトレッキングすると、このセクションで最も標高が高い海抜815mの面天坪へ。
1つ目のセクションは以上で終了となり、ここまでの全長は10kmほどです。そのまま続けて次のセクションへ向かう事も、二子坪歩道から108号のバスに乗って下山することもできます。
清天宮から二子坪(アーズピン)へ向かう途中、面天山(ミェンティエンシャン)の丘に至ると台北の壮大な景色が一望できるのでおすすめです。
このセクションは入門編なので、グランド・トレイル初挑戦の方でも安心です。
※2021年3月現在、新型コロナウィルスの予防措置のため、大学キャンパスを通る際は身分証明書の提示が必要です。
セクション2:二子坪➝大屯山➝小油坑
2つ目のセクションからは標高の高い山をいくつか超 えなければいけません。そのため、このセクションが全コースの中でも最難関となっています。
全長は約9kmですが、踏破に要する時間は6、7時間ほど。二子坪観光案内所へ向かう108号のバスに乗れば、南の面天坪から再スタートが可能です。その際は、芝生が敷かれた静かな二子坪レクリエーションエリアを経由します。
1つ目のセクションから面天坪に進む場合は、大屯山の西峰を登ることとなり、こちらは木の根やゴツゴツした岩があるので難易度は高めです。特に前日が雨だった場合は滑りやすくなるので要注意。トレッキングポールや木の枝を杖として使うか、滑落防止のために固定されているロープをうまく活用しましょう。天候が良ければ絶景が拝めるので、それまでの苦労も一気に吹き飛びます。
大屯山の主峰を通過した後は人気スポットの竹子湖へ。ここは、オランダカイウ畑やレストランが有名。開花時期には一面が真っ白に染まり、多くの人が写真撮影に訪れます。また、晴れた日には小油坑という火山の噴気孔から立ち上る煙も見られます。2つ目のセクションはここが終着点で、小油坑観光案内所から108号のバスで陽明山のバス停へ戻るか、続けて3つ目のセクションへ向かいましょう。
※セクション2、3については、他と違って天候が変わりやすく、さらに高所でもあるので注意が必要です。ハイキング計画も天候を考慮して決めるようにしましょう。
セクション3:小油坑➝七星山➝擎天崗➝風櫃口
次のセクションは全長が約14km、小油坑をスタートした後は台北最高峰の七星山を経由し、陽明山の西側にある風櫃口(フォングィコウ)へ至ります。
途中、小油坑から吹き出る硫黄臭が漂うので、活火山の上に立っていることに気付かされるはずです。
七星山の主峰を超えた後は東峰へ到着。360度パノラマで台北と北海岸が見渡せるこのスポットは、台北グランド・トレイルの至宝とも言える場所です。
頂上を降りた後は野生の水牛の群れが生息する擎天崗(チンティエンガン)と石梯嶺(シューティーリン)へと続いているので、草を食べている牛を鑑賞してみてください。ただ、水牛は基本的におとなしい動物ですが、あくまでも野生の動物なので注意は怠らないようにしましょう。
頂山(ディンシャン)の手前には杉の森がありますが、これは1920年代に日本政府主導で行われた植林活動の一部で、台湾の激動の歴史を知る旧跡でもあります。その後は頂山を抜けて風櫃口へ。ここから1kmほどの地点に小1というバスの停車場があるので、帰る際はこちらから。
セクション4:風櫃口➝白石湖➝大湖公園
4つ目は、内湖の大湖公園の道に沿って丘を降りていくところからスタート。全長は16kmほどですが、所要時間は6、7時間ほどです。梅花山(メイホァシャン)と碧山(ビーシャン)を通過するまでの数kmは鬱蒼と生い茂るジャングルと足場の悪い道が続きますが、そこを抜けると同心池があるのでそこで一休みしましょう。
付近には白石湖の丘の上にある住宅街やいちごの有機農場、さらに谷を舞う龍の姿を模した吊橋があります。全長116mにも及ぶこの橋の長めは圧巻という他ありません。また、反対側にある碧山巖と巨大な碧山巌開漳聖王廟も壮大なパノラマビューが望めるスポットです。また、寺院の真後ろには次のセクションへとつながる忠勇山があります。
前述した以外にももう一つ円覚寺瀑布という滝が流れる人気のスポットがあり、ここは円覚寺(ユェンジュエスー)の下に隠されたオアシスとも言える場所です。この山道も渓流もMRT大湖公園駅近くの大溝溪親水公園までつながっています。こちらは家族でピクニックを楽しむ際にも最適なので、ぜひ足を運んでみてください。
セクション5:大湖公園➝剣潭
5つ目のセクションは別名を剣潭(ジエンタン)支線と言い、全長は13km。MRT剣潭駅と前述した碧山巌開漳聖王廟の間を結ぶ稜線がコースとなっているので、踏破には約6、7時間かかりますが、標高は高くないので気軽なハイキングが楽しめます。
大湖公園からスタートした場合は、碧山巌開漳聖王廟へ登るか、MRT内湖駅から小2のバスに乗りましょう。忠勇山からは東アジアを象徴する竹林の中を進むことになりますが、地面には石畳が敷かれているので、難易度はそれほど高くありません。
文間山を越えた先には定番のスポットと呼ばれている台北松山空港に面した「老地方」という展望台があり、そこからは大佳河濱公園や台北101が一望できます。写真愛好家たちに特に人気で、ここから飛行機が離陸する瞬間をカメラに収めています。
この他にも剣潭登山道沿いには見晴らしの良い場所がいくつかあり、あまり人通りも多くありません。また、途中にある見張り台や古い寮などの軍事関連の遺跡も見られますし、夕方に訪れると美しい夕焼けが拝めるでしょう。
そこから中山北路に下りるとMRT剣潭駅へがあるので、帰る場合はこちらへ進んでください。
セクション6:中国科技大学➝九五峯➝富陽生態公園
6つ目の入口は中国科技大学の裏側にあり、おすすめはMRT南港展覧館駅から620号のバスに乗って大学へ向かう行き方です。
このセクションはグランド・トレイルの南半分の中で最も難易度が高いコースとなっていて、全長は12km、所要時間は5、6時間ほど。このセクションの難所は標高375mの九五峯(ジョウウーフォン)です。
急な上り坂がありますが、台北市からも距離が近いため、南の山脈から見える景色としては最上級と言えます。特に拇指山(ムーズーシャン)が最大の絶景ポイント。鬱蒼とした森の中から岩が突き出るようにあり、ロープを使って頂上へ登ると、遮るものが一切ない台北のパノラマが待っています。山頂の真下には馬蹄の形をした休憩所もあるので、景色を眺めながらランチを楽しんではいかがでしょうか。
下りも急勾配となっているので下山の際も注意が必要です。安禄宮(アンルーゴン)まで着くと道が二手に分かれ、一方は最後のセクション、もう一方は富陽支線へとつながっています。このセクションのゴールはMRT麟光駅近くの富陽生態公園となるので富陽支線を進み、軍功山(ジュンゴンシャン)、中埔山(ジョンプーシャン)、福州山(フージョウシャン)を経由してゴールを目指しましょう。
セクション7:国立政治大学➝指南宮歩道➝猫空
最後のセクションは全長18kmほどのコースで、和平東路四段から国立政治大学に向かう282号のバスに乗ると富陽支線から再開できます。このセクションでは猫空に至るまで標高の低い山道が続くので、比較的容易に踏破できるでしょう。
続く指南宮(ズーナンゴン)遊歩道の入口までは、大学の横にある閑静なエリアを経由。遊歩道には見事な造形の石灯籠や休息地点があり、指南宮に至ると素晴らしい眺めが待っています。
背後には猫空ロープウェイの駅と綠光平台があるのですが、終着点の手前にある谷にゴンドラが沈んでいく様は一見の価値ありです。さらに奥へと歩を進めると、侵食によって出来た猫空甌穴と滝が見られます。
猫空と言えばお茶ですが、台北市鉄観音包種茶研発推広中心やクスノキの遊歩道を歩くと丘の上に点在する茶畑が見えてきます。台湾では日本統治時代からクスノキの栽培をしているので、こちらも台湾の史跡と呼べるのではないでしょうか。観光地である猫空は散策にも最適ですし、美しい景色が見られる飲食店も豊富です。中にはお茶味のアイスクリームといったローカルな軽食を提供するお店も。
猫空を過ぎた後は彩雲亭が最後のお楽しみスポットとなります。後は飛龍歩道を経由して山を下るとゴールである国立政治大学のキャンパスへ到着。以上全てのコースを辿ると完全踏破達成です。
台北グランド・トレイルは運動をしながら素晴らしい自然に触れることができる最高のイベントです。一度挑戦して台北の知られざる魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
台北縦断の旅の詳細はこちら:gisweb.taipei.gov.tw/release/
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