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23 年ぶりの原点回帰 台湾ランタンフェスティバルin 台北 (TAIPEI Quarterly 2022 冬季号 Vol.30)

アンカーポイント

発表日:2022-12-30

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TAIPEI #30 (2022 冬季号)


23 年ぶりの原点回帰
台湾ランタンフェスティバルin 台北


文:Rick Charette 編集:下山敬之  写真:台北市政府、台北市観光伝播局、Chih Wei Huang、Taiwan Scene

光芒旋繞台北 101-台北市政府 (Copy)▲信義商圏にある展覧会場は「未来」をテーマとし、そのイルミネーションが台北101 を新たなキラキラとする顔にします。

台湾ランタンフェスティバルの会場となる台北では、2023 年2 月5 日~ 19 日にかけて、にぎやかな明かりが灯ります。この祭典は国内外から多くの観光客を惹きつける2023 年最初の大型イベントです。加えて、2022 年10 月に台湾の入国制限が緩和されて以降、初となる国際的なイベントでもあります。ランタンフェスティバルは、1990 年から2000 年までは台北で開催されていましたが、2001 年からは全国各地で開催されるようになりました。そこから23 年の時を経て、ついに原点へ戻ってくることとなったのです。

台湾最大規模のランタンフェスティバルとなるこの祭典は、今回、台北ランタンフェスティバルとの合同開催となり、来場者の規模は数十万人を見込んでいます。この祭典は交通部観光局と台北市政府が共催し、多くの民間企業が協賛しています。展示会場は高級マンションが並ぶ東区と信義区で、会場の広さは合計168 ヘクタール。主要展示エリア4 つに加え、メインテーマのエリアが1つ、サブテーマのエリアが6 つと多岐に渡ります。展示される作品数は300 点以上で、小規模な展示を含めると12 箇所の行政区に設置されます。いずれの場所もランタンと街の風景が見事にマッチした独特な世界観を楽しめるので、ぜひ足を運んでみましょう。

起源と歴史
1101222_035_台北燈節七彩燈區-學生競賽燈區(一)_高讚賢攝 (Copy)▲地元の住民や観光客が毎年に挙げられる台北ランタンフェスティバルで伝統的なランタンアートを観賞できます。(  写真 / 台北市観光伝播局 )

ランタンフェスティバルは旧正月を締めくくる祭典で、毎年旧暦の1 月15 日に開催されています。1990年以前は寺院の周りで開催されるなど、比較的小規模な祭典でした。台南の塩水ロケット花火祭りと北部の平渓天燈祭は例外で、どちらも現在に至るまで大規模な祭典として有名です。

1990年、交通部観光局は、数日間にわたる大規模なランタンフェスティバルの開催を決定。台北にある中正紀念堂が会場となりました。この祭典には、伝統文化の振興、台湾の文化を世界に広める、世界各国から多くの観光客を招き、経済効果の高い一大観光スポットを創出するといった目的があります。

2001年以降は、台湾各地で大規模イベントの成功例を作ること、そして地方経済の振興を目指して、開催地を台北以外の地域で選定するようになりました。同時に、台北市政府は独自に台北ランタンフェスティバルを開催することを決めたのです。

1110217_1110217_生炒花燈台北燈節_劉佳雯攝_士林 (74) (Copy)▲地元の住民や観光客が毎年に挙げられる台北ランタンフェスティバルで伝統的なランタンアートを観賞できます。(  写真 / 台北市観光伝播局 )

台湾ランタンフェスティバルにはメイン展示エリアとエンターテインメントエリアがあり、地元や海外のアーティストが創作した大型のメインランタンと、小型のサブランタンが複数展示されているほか、ミュージカルや伝統文化のパフォーマンス、大道芸人などが来場者を楽しませます。メインランタンはその年の干支がベースであり、2023年はウサギがテーマとなります。

光源台北—都会型ランタンフェスティバル
これまでのランタンフェスティバルは、郊外の大きな会場で開催されてきましたが、2023年は「都会型ランタンフェスティバル」がテーマです。そのため、人が密集するにぎやかな中心部で開催されます。会場は国父紀念館、松山文創園区、台北101などの主要な観光スポット。それぞれの会場が協力し合い、東区商圏から信義商圏を統合した、一つの大きな会場になる予定です。様々な芸術作品が高層ビル街に散りばめられ、都会の街並みを縫うようにランタンの光が交差します。

今回のテーマとなる「光源台北」は、台湾ランタンフェスティバルの始まりの地(光源)が台北であることから命名されました。台湾では、旧正月開け最初の満月は、未来へ希望と夢をもたらすと信じられていますが、現在は世界的に新型コロナウィルスという「闇」に覆われています。そこへ伝統的なランタンと最新の照明技術を融合した革新的な作品を通じて、未来へ前進する姿勢を示し、世界に光を灯そうという狙いがあります。

2023台湾ランタンフェスティバルのキービジュアルは、街を照らす巨大な月。窪んだ地形は台北の都市部に隣接する広大な台北盆地から着想を得ているほか、メインビジュアルには台北の街並みと大きなランタンの光が一つに集まる様子が描かれています。これは台北の街に希望の光が降り注いでいることを表しています。また、空に描かれた光の球体は、旧正月開け最初の満月を表し、その美しい光が街全体を包み込んでいます。

一般明亮版_橫54X22_台北市政府 (Copy)▲2023台湾ランタンフェスティバルin台北のキービジュアルです。

この作品をデザインしたのは、深度設計の創業者であり、クリエイティブディレクターの陳青琳(チェン・チンリン)氏。彼女は、「光を放つ球体が大地を包み込んで、人々に力を与えます。何もないところから希望は生まれませんが、この地に住む人々が力を合わせれば実現できないことはありません」と語っています。

2023 台湾ランタンフェスティバルin 台北
開催期間
前祭   2023 年2 月1 日~ 4 日
本祭   2023 年2 月5 日~ 19 日(15 日間)

開催時間
ランタン点灯 17:00~22:00
月~木 14:00~22:00
金~日 10:00~22:00

2023 台湾ランタンフェスティバルin 台北


主な展示エリア
展示エリアは主に光展区、源展区、未来展区、中央展区の4か所に分かれています。

光展区は台北の中でも最も近代的な東区商圏に位置します。展示エリアはMRT忠孝復興駅と国父紀念館駅の間に位置する忠孝東路。ここでは、都会の一区画を丸々展示用スペースとして使用し、独創的なランタン作品を飾っています。地元企業の中には店舗の敷地内にもランタンを展示し、壮観なアート作品を作り出して来場者を楽しませようとしている場所もあります。また、中にはアーティストに依頼をして、事業内容やスペース、アイデアに合わせたオリジナルランタンの制作しているお店もあるので、お見逃しなく。

IMG_2672 (Copy)▲いつも賑やかな東区商圏ですが、2023のランタンフェスティバルのメイン会場のひとつとして、さらに大きな盛り上がりを見せてくれます。( 写真/ Taiwan Scene )

光展区では、台北がイノベーションの最先端都市であることを示すために、台北がイノベーションの最先端都市であることを示すために、台湾の誇りや、過去から現在に至る台湾の光、台北の光が感じられるアート作品が展示されます。

松山文創園区で開かれる源展区は、忠孝東路を超えた国父紀念館までが展示エリアとなっていて、アクセスは中央に位置するMRT国父紀念館が便利です。松山文創園区は100年以上の歴史があり、かつてのたばこ工場だった頃の雰囲気が感じられる場所です。ここでは台北の多様な文化が感じられる過去と現在を融合した展示が設置されます。

台北の街は1880年代には誕生していましたが、近隣の地域はさらに早い時代から開拓されていました。今回の台湾ランタンフェスティバルでは、台北の人たちがどのようにして各国の多様な文化を受け入れ、多様な文化を発信する拠点となったのかを表現しています。そのため、過去と現在が交錯する松山文創園区にある源展区は、イノベーションの源泉に触れ、作品を通じて台北の多様性と調和を感じられる場所となっているのです。

1100308_068_松山文創園區_高讚賢攝 (Copy)▲( 写真 / 台北市観光伝播局 )
2023台灣燈會在台北意象-台北市政府 (Copy)▲松山文創園区は2023 台湾ランタンフェスティバルin 台北のメイン会場の一つで、見どころがさらに多くなってビジターに満足させるでしょう。

信義商圏にある未来展区は、MRT台北101/世貿駅からアクセスできます。このエリア最大の見どころは四四南村。かつて眷村であったこのエリアは、歴史建築として認定されると、台北のサステナブルな未来を象徴する「新旧融合」のプロジェクトの一環として、モダンな文化の中心地へと変貌を遂げました。

未来展区内にある香堤広場では、毎日、音楽グループやパフォーマンスグループ、その他才能あふれるパフォーマーによるショーが行われます。

PXL_20221130_114503589 (Copy)▲2023 ランタンフェスティバルin 台北期間では、信義区の香堤広場はさまざまなイベントが登場される場所です。(  写真/Chih Wei Huang )

信義区は、国際ブランドやグループ企業のオフィスが並ぶ、台湾で最先端を歩んでいる商業地区です。この一帯は洗練されたビルそのものが巨大なアート作品であり、台北の先進的なファッション文化とデジタルテクノロジーを体現しています。展示される近代的なランタンは、台湾の未来を創造する台北の姿が感じられるでしょう。

花燈燈藝師 製作精華-台北市政府 (Copy)▲ランタンフェスティバル期間、たくさんのアーティストは近未来感あふれるイルミネーションを作ります。

中央展区は国父紀念館の公園部分と台北市政府付近の広場にあります。前者はMRT国父紀念館駅のそば、後者はMRT市政府駅から少し歩いた場所にあり、いずれもMRT板南線でアクセスが可能です。これらの会場ではスタンド型のランタン、メインテーマである「兎年」のランタン、サブテーマのランタン3 作品を展示しているほか、各種テーマに合わせた展示コーナーも多数設置されます。また、国父紀念館の建物そのものが、最もクラシックなランタンと呼ばれるほど大きな変貌を遂げる予定です。伝統的なランタンアートと現代のハイテク3Dマッピング技術を融合させ、絢爛豪華な景色が作り出されます。

PXL_20221130_111643749 (Copy)▲台北の中心にある国父紀念館もまた華やかなイルミネーションで飾られます。( 写真/ Chih Wei Huang )

ライブパフォーマンスが行われるメインステージも国父紀念館に設置されます。こちらも歌手や、パフォーマンスグループによるショーが毎日開催されるのでお楽しみに。

冬期先行イベント
台北では、2つの大規模なクリスマスイベントが、台湾ランタンフェスティバルの前夜祭として行われます。

1つは2022年11 月18 日から2023年1月3日まで開催される「2022 繽紛耶誕玩台北」。このイベントは市内の多くの大型デパートや東区商圏などの商業エリアで開かれます。スタンプラリーのマップに従って様々な会場を巡り、ライブイベントやクリスマスイルミネーションに彩られた会場の雰囲気を楽しみましょう。スタンプラリーのチェックインポイントは60 か所を超えるので、遊びごたえは十分です。

P.11的圖11換圖_未來樹-台北市觀光傳播局  提供cut  (Copy)▲冬の先行イベントのイルミネーションのフューチャー・ツリーは信義商圏の松寿広場を未来台北の入り口にさせ、人々がここに来て自分の願いを祈ることができます。( 写真/ 台北市観光伝播局 )

もう一つのイベントは大晦日に開催される「2023年台北最High 新年城 ︱ 2023跨年晚会」。「一生に一度のアジア」をコンセプトとしたカウントダウンイベントであり、国内外から数10 万人の人々が参加します。会場となる台北市政府周辺は、幻想的なイルミネーションで彩られ、新年を迎える最高の都市となります。ステージでは国内外の人気アーティストやバンドが、夜通し6時間の大規模パーティーを敢行。年越しの際には、台北101で盛大な花火大会が開催されます。

これらの祭典はいずれも、2 月に開催されるランタンフェスティバルの前イベントであり、会場も同じです。また、1 月1 日から3 日まではアフターイベントも開催されるので、ぜひ足を運んでみてください。

詳しくは台北観光サイトへ

 

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