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TAIPEI 2015秋季号 Vol.01—思いがけない楽しさ!簡単!ピクニック

アンカーポイント

発表日:2016-06-14

更新日:2016-09-23

2001

編者記
台北ピクニッククラブは2009 年台北で都市型ピクニックを呼びかけ、台湾にピクニックブームをもたらした。「Makethe city our playground」を理念とし、台北の新たな都市空間の利用やイベントを行っている。

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▲西洋生まれのピクニックがアジアで人気を博し、近年最も注目のレジャーに。
 
ピクニックの由来
ピクニック(picnic) の語源はフランス語のpique-nique、「手でつまんで食べる軽食」を意味し、元々屋外で行うとは限りませんでした。1802 年、ロンドンで世界初のピクニッククラブが設立されましたが、当時のピクニックは参加者が定期的に室内に集まり、各自で食事を持ち寄って出し物をするというものでした。

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▲食べ物は手軽で携帯に便利なものを。(写真 左/ 高讃賢)
 
歴史上、大きなピクニックブームは4 回あります。最初はフランス革命後のパリとロンドンで、革命後初めて一般開放された王室の庭園でフランス市民はこぞってピクニックを行いました。一方、ロンドンも革命の影響を受け、若い男女が集まり自由や民主主義を盛んに語り合いました。当時、公の場で男女が会うことは禁じられており、ピクニックは合法的な社交の場として人気を集めます。
 
2 回目は産業革命の時代、都市部で工業により居住環境が汚染され、その対策として政府が次々と公園を作ったため、「週末は公園でピクニック」というスタイルが流行します。3 回目のブームは20 世紀初めの自動車革命に伴って起きました。マイカーに乗って郊外へ出かけようという宣伝を受け、当時トランクがなく荷物を置く小さなスペースしかありませんでした。このため、当初のバスケットのサイズは自動車に合わせて設計されたものだったのです。
 
21 世紀になるとアジアの都市でピクニック旋風が巻き起こります。2002年に東京ピクニッククラブ、2009 年に台北都市野餐行動(台北ピクニッククラブ)、2011 年に香港草原地図(ローンマップ香港)が誕生、ピクニックが楽しまれるようになりました。これは、アジアの都市で次々と脱工業化が進み、都市空間と週末のレジャーの時間が同時に出現したことによるもの、こうして史上4 回目のピクニックブームが生まれたのです。
 
ピクニックの心得
東京ピクニッククラブは、ロンドンピクニッククラブ設立200 周年にあたる2002 年、建築士やランドスケープデザイナーが中心となり誕生しました。ピクニックを通して東京の都市公園の環境を変え、「ピクニック・ライト」を誰でも享受できるようになることを目指しています。これまでの活動を元に、東京ピクニッククラブは自由で縛りのないピクニックの15 の心得をサイトで発表しています。
 
1. ピクニックは社交である。形式張らない出会いの場と心得るべし。
2. 屋外の気候を活かすべきである。蒸し暑い日には涼風のナイトピクニック、寒い日には陽だまりのランチピクニック、適した場所と時間を見つけて楽しむべし。
3. 思い立ったが吉日。
4. ピクニックに統一性を求めてはならない。思い思いに場を共有する緩い集まりであるべきである。
5. ピクニックにホストはない。全ての人が平等な持ち寄り食事が原則である。
6. ピクニックに労働を課してはならない。キャンプのような勤勉さとは無縁である。
7. 料理は手軽さを旨とする。しかし、安易であってはならない。
8. 煮炊きをしてはならない(しかし、お茶の湯だけは例外である)。
9. 道具にこだわりを持つべし。ピクニックは生活様式の表出である。
10. ラグに上がりこむのでなく、ラグを囲んで座るべし。ラグは集まりの象徴であるから。
11. ピクニックに事件は付き物である。悪天候、池に落ちる、食べ物が鳥にさらわれるなどのハプニングに遭っても泣いてはいけない。
12. ピクニックには三々五々集散すればよい。途中で帰る人を引きとめてはいけない。
13. ゴミを残して帰ってはいけない。
14. 野営はピクニックには含まれない。ケンカをしても恋に落ちても、とりあえず帰路につくべし。
15. 雨降りは新たな幸いと捉えるべし。楽しみのかたちはひとつではない。

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▲新鮮・ヘルシーな食材を家族や友人と楽しむのもピクニックの大きな楽しみ。(写真/ 台北ピクニッククラブ提供)
 
ピクニックグッズ
ピクニックの準備に決まり事はありません。気の向くままに、新聞紙を敷いて座っても、直接芝生の上に寝転がったっていいのです。ただし、家族や友達とピクニックを楽しむ写真を撮りたいなら、次のものを用意しましょう。
 
 
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ピクニックラグ
わざわざ買いに行かなくても、家にあるシーツやカーテンで代用可能。購入する場合は収納・携帯に便利なもので、台北は雨で芝生が濡れていることが多いため防水素材のものを選びましょう。
 
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ピクニックバスケットとテーブル
竹やラタン素材のかごバッグ、買い物袋だって容量さえ足りれば使えます。食事用のテーブルとしても兼用できるタイプだともっと便利ですが、なければ折り畳み式のテーブルや段ボールを別途持参しましょう。
 
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保温/保冷器具
台湾のピクニックシーズンは暑さが厳しいことが多いため、保温・保冷機能付きの入れ物やクーラーボックスを用意すると、冷たい飲み物が楽しめます。
 
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木製まな板とマイ食器
木製まな板はとても優秀なピクニックグッズ。食べ物をきれいに並べられるほか、パンやフルーツなどの食材をその場で簡単に調理できます。また、できるだけマイ食器を持参し使う量も少なくすれば、洗い物もゴミも減ってエコになります。
 
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個性的なデコレーション
一味違ったピクニックにするには、手作りの小さな旗や家にあるアクセサリーなど、ちょっとしたデコレーションを使って個性を出しましょう。
 
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楽しいレジャー
胃袋を満たす以外に、ボードゲームやトランプ、本を持参するのもおすすめ。友達と一緒でも一人でも芝生の上で読書の時間を満喫できます。
 
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必需品:
‧ ゴミ袋(ポイ捨てをしないのは市民の基本です)
‧ ティッシュ/ウェットティッシュ(トイレや水道設備が不十分な場所では非常に役立ちます)
‧ 虫よけスプレー(快適な時間を過ごすこともピクニックの大切な要素です)
‧ 日焼け止めグッズ/うちわ(焼きすぎにご注意)
 
ピクニックの食べ物
ピクニックの食べ物は「簡単・持ち運べる・腐りにくい」が大原則です。時間がある時は自分で新鮮で健康的な食材を買ってきて家で調理し、家族や友達とシェアするのがピクニックの醍醐味です。時間がなければ多くのレストランで提供しているピクニックセットを事前に予約し、バスケットごと持っていきましょう。
 
ピクニック料理の最新トレンドは保存容器(ジャーポット)を使ったもの。持ち運びが便利で、簡単に自己流のアレンジが可能という点が人気の秘密です。ここでは10 分で作れる簡単なジャーサラダのレシピをご紹介します。
 
容器
500ml の保存容器(家にあるプラスチック製の容器やガラスビン)


 
材料
・ ロメインレタス大1 枚・ミニトマト10 個・ゆで卵2 個
・ ハム4 ~ 5 枚・オリーブオイル2 さじ自分の好きなドレッシングを使ったり、ブラックオリーブやキュウリなど好きな材料を加えたり、分量はお好みで。

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▲材料はお好みで調整可能。
 
手順
1. まずオリーブオイルを容器に入れる
2. 細切りにしたハムを容器に入れる
3. ミニトマトを半分に切り、容器に入れる
4. ゆで卵を8 つに切り、容器に入れる
5. 最後にロメインレタスを小さくちぎり、容器に入れる
6. 容器を密封し、冷やす
 
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▲ジャーサラダは携帯に便利でヘルシー。
 
基本となる4 種類の食材が容器の中で美しいカラフルな層を作ります。ピクニックの場所に着いたら綺麗な状態で写真を撮り、食べる時に容器を振ってお皿に出すか、良くかき混ぜてから食べましょう。材料を4 種のフルーツに変えてカラフルなフルーツサラダを作るなど、様々な食材に応用できます。
 
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▲容器を振ってお皿に出せば美味しいサラダに変身!
 
文・写真 台北ピクニッククラブ
商品提供 Urban Basecamp、Come Come Living、PICNICISM、DUO
 

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